この記事には広告が含まれています

国内シェアNo1であるエックスサーバーですが、XServerビジネスという法人向けブランドもあります。

月額料金にしっかり差があるサービスなので、コスパでエックスサーバーを選びがちですが、今一度、XServerビジネスの特徴やエックスサーバーとの違いを理解して、導入が必要なケースのことを考えてみたいと思います。

また今回は、XServerビジネスは共有サーバープランのみの比較になります。専用サーバープランについては別記事で考えます。

比較表

エックスサーバーXServerビジネス(共有サーバープラン)
スタンダードプレミアムビジネススタンダードプレミアムエンタープライズ
初期費用0円16,500円
月額料金
(36ヶ月契約の場合)
1,320円2,640円3,960円3,762円7,524円11,286円
vCPU/メモリ
リソース保証
6コア/
8GB
8コア/
12GB
10コア/
16GB
ディスクスペース500GB600GB700GB700GB800GB900GB
高性能スパムフィルタ
(Cloudmark)
100個100個1,000個1,000個1,000個1,000個
サーバー稼働率保証(SLA)99.9%以上
遠隔地バックアップ
Web改ざん検知
管理者ユーザー設定
独自ドメイン
永久無料特典の対象
.comなど.comなど
.jp
.comなど
.jp
.co.jp / .or.jp / .ne.jp / .gr.jp
.comなど
.jp
.co.jp / .or.jp / .ne.jp / .gr.jp

比較してみてわかったこと

前提として、エックスサーバーとXServerビジネスは、あくまでも別サービスになりますので、最初はエックスサーバーから始めて、後でXServerビジネスにアップグレードすればいいかな・・・ということにはなりません。

もちろん、エックスサーバーからXServerビジネスへの移行は可能です。

そしてXServerビジネスはWEBサイトを10件まで無料で移行してくれます。

XServerビジネス サーバー移行代行

ただ、メールサーバーを移行したりと運用上面倒なことはありますので、「XServerビジネスを選んでおけばよかった…」とならないように、本記事がサーバー選択の検討材料になれば幸いです。

料金について

まずXServerビジネスは初期費用がかかります。ただ今なら12ヶ月以上でXServerビジネスの共有サーバーを契約した方は、初期費用が0円というキャンペーン(2025年4月8日 17時まで)を行っていますので、次期を見極めればお得です。

XServerビジネス

エックスサーバーとXServerビジネスの共有サーバーは、3つのプランがあります。

料金ですが、両サービスともスタンダードを基準に2倍、3倍となります。

※ ただ、エックスサーバーはキャンペーンによる割引が行われますので、最初の契約月数分は安価に利用できることが多いのでご注意ください。

前述のとおり、個人レベルの利用でコスパで選ぶならエックスサーバーのスタンダードプラン一択です。

ただ法人となると、今から見ていく機能を考えた場合、「エックスサーバーのビジネスプラン」か、「XServerビジネスのスタンダードプラン」がもっとも検討してよいプランになりそうです。

速度について

そもそも両サービスとも共有サーバーなので、スピードは時間帯や状況によりまちまちなところもあるのですが、価格差でいったらXServerビジネスはエックスサーバーと同等、もしくは速い、と思いがちです。

ただ実は、エックスサーバー公式ブログによると、

どちらも高速なサーバー環境を整えているものの、『エックスサーバー』のほうが速いです。

参照: 【公式】エックスサーバーとXServerビジネスの違いを解説

となっており、「『エックスサーバー』は高速性を追求するサーバーで、速さを追及するために、最新のハードウェアや高速化技術を優先的に導入している」、とのことです。

ともあれ、共有サーバーになるので、vCPUやメモリのリソースがどのくらい保証されるかで比較したいと思うのですが、XServerビジネスの共有サーバープランはリソース保証を公表していないのです。

XServerビジネス 機能一覧

XServerビジネスのほうが、エックスサーバーより極端に遅い、ということはないと思いますが、速さを重視する方にとってはポイントになりそうです。

容量(ディスクスペース)について

両サービスともNVMeを使っているので、機能的な差異はありません。

サイズはエックスサーバーが、500、600、700GBで、XServerビジネスが、700、800、900GBになります。

このサイズによって選べなくもないですが、料金の差を考えると、各サービスのスタンダードプランがコスパがいいと言えます。

あとはこの容量の使い方ですが、会社用途で使う場合にはホームページというよりもメールのほうになります。

POPでメールを使う場合にはサーバーには置かずにすべてダウンロードしてしまえば容量は使いませんが、最近ではIMAPでメールを使うことが多くなってるので、メールをサーバーにすべて保存しておきたい場合には、この容量がポイントになってきます。

ただGoogle WorkspaceやMicrosoft365を利用するのであればメールに容量を使う必要は無くなりますので、容量は運用次第なところになります。

メールやクラウドサービスの利用については、また別の記事で掘り下げたいと思います。

スパムフィルタ(迷惑メールフィルタ)

迷惑メールを検知して、迷惑メールフォルダに移動してくれる機能で、今やぜったいに必要な機能です。

エックスサーバーもXServerビジネスも、高性能スパムフィルタ(Cloudmark)の利用が可能です。

このスパムフィルタの利用ライセンス数(メールアドレス数)の上限数に差があります。

エックスサーバーのスタンダードとプレミアムが100個、エックスサーバーのビジネス及びXServerビジネスの3つのプランは1000個になります。

ですので、社員数が100人以上の会社であれば、エックスサーバーのビジネスプランかXServerビジネスのどれかのプランを選ぶ必要があるかと思います。

サーバー稼働率保障(SLA)

XServerビジネスはサーバー稼働率保障(SLA)があります。

月間のサーバー稼働率が99.99%を下回る場合には、定めた保証基準に沿ってご利用料金の一部または全額を返金いたします。

参照: XServerビジネス SLA(品質保証制度)

ただ、エックスサーバーはそもそも99.99%の稼働率があります。

創業以来99.99%以上の稼働率を堅持し続けている、 安心・安定のレンタルサーバーです。

参照: 国内シェアNo1のエックスサーバー

ですので考え方としては、返金してもらえるか、もらえないか、の違いになります。

返金制度は信頼性のアピールとしてはとても良いと思うのですが、実際には返金してもらっても・・・とはなるので、選択のポイントにはあまりならないかと思います。

遠隔地バックアップ

XServerビジネスのみ利用できる機能です。

ご利用のサーバーと別の場所でバックアップデータを保存することで、万が一の災害や有事の際にも大切なデータを守り、いち早い復旧に備えます。

参照: XServerビジネス 機能一覧

そもそもエックスサーバーとXServerビジネスは、サーバー領域のWeb・メールデータ「過去14日分」、MySQLデータベース「過去14日分」のデータを保持する「自動バックアップ」機能にも全プラン標準で対応しています。

そのバックアップ先が、XServerビジネスの場合は別の場所にあるデータセンターのサーバーになるということです。

データセンターが丸ごとダウンするというのはかなりのことなので、そこまで考えたほうがいいのか・・・という気にもなりますが、XServerビジネスを選択するメリットには当然なり得ます。

WEB改ざん検知

近年では、「自分のところは小さい会社だから大丈夫」、的な考え方を改めなければなりません。

というのも、インターネットによる詐欺がますます増加し、運営サイトを閲覧したユーザーが外部詐欺サイトへ誘導されてしまったとなると、社会的な信用も失いかねません。

ホームページやメール運用に対しては、セキュリティ意識を高めないといけない時代になっていますので、WEB改ざん検知機能の有り無しは選択の重要ポイントになるかと思います。

WEB改ざん通知は、エックスサーバーのビジネスプランと、XServerビジネスの全プランで利用できます。

注意点は、対象は1サイト30ページのみ、ということ。複数サイトがある場合には、主要サイトのみの検知になり、他のサイトは他サービスを使うしかありません。

またこのWEB改ざん検知機能は、他のホスティングサービスでは有料オプションになることが多く、基本料金に込みになっていることもビジネスプランを選択するメリットになります。

管理者ユーザー設定

実はこの「管理者ユーザー設定」の有無が、選択するポイントになると思っています。

昨今、会社にIT専任のスタッフが居ないことも多く、ホームページやメールはマーケティング部や総務部管轄になったりするケースもあるかと思います。

またメインとなる自社ホームページのみならず、ランディングページなど複数のサイトを運営し、ホームページ制作会社も複数社による管理になったりすることを考えると、この「管理者ユーザー設定」で細かく担当者で分けられることがすごく便利になります。

会社を転職することが当たり前の時代なので、担当者が退職しても問題が起きにくいようにしておくことがとても大事になってきています。

独自ドメイン永久無料特典の対象

最後の比較になりますが、契約期間内に無料でもらえる独自ドメインの対象です。

プランドメイン
エックスサーバー スタンダード.com / .net / .org / .info / .biz / .xyz / .link / .click / .blog / .online / .site のいずれか
エックスサーバー プレミアム.com / .net / .org / .info / .biz / .xyz / .link / .click / .blog / .online / .site / .jp のいずれか
エックスサーバー ビジネス
XServerビジネス スタンダード
XServerビジネス プレミアム
XServerビジネス エンタープライズ
.com / .net / .org / .info / .biz / .xyz / .link / .click / .blog / .online / .site / .jp / .co.jp※ / .or.jp※ / .ne.jp※ / .gr.jp※ のいずれか
※新規取得には取得条件があります。

エックスサーバーのビジネスプランと、XServerビジネスすべてのプランで、.co.jpドメインが無料でもらえます。年額4,000以上はするので、新しく会社を立ち上げるという場合には、この特典はぜひ利用したいところです。

結論

個人・個人事業者の場合

ここまで比較しても、個人・個人事業者向けには、エックスサーバーのスタンダードでいいかと思います。

\ 個人・個人事業主のかたはこちら /

ただし、とても有名な店舗だったり、影響力の高いサイトの場合には、WEB改ざん検知機能があるXServerビジネスを選択しておいたほうが、無難と言えます。

機能的にはエックスサーバーのビジネスプランでもいいのですが、198円安いXServerビジネスのスタンダードプランをおすすめします。

\ セキュリティを高めたい方はこちら /

法人の場合

法人の場合、まず100個以上のメールアドレスが必要の場合には、下位プランだと迷惑メールフィルタのアカウントが足りなくなるため、エックスサーバーのビジネスプランもしくはXServerビジネスを選ぶ必要があります。

そして、メール運用が少ない場合でも、個人・個人事業者と同様、WEB改ざん検知があるXServerビジネスを選んでおくほうが無難です。

また管理者ユーザー設定機能があることも、コンプライアンス的にもメリットがあり、XServerビジネスを選択する理由になります。

ではXServerビジネスのどのプランにすべきか、ですが、機能的にはどのプランにも差異が無く、違いは容量だけになるので、まずはスタンダードプランから始めることでまったく問題ありません。

\ 法人の方にはこれ一択! /

あとがき

やはり昨今のインターネットで起きる事件を考えると、ホームページやメールのセキュリティには十分気をつける必要があります。

ですので、法人では、XServerビジネスの利用を推します。

ただ個人・個人事業主の場合、月額4千円近い経費は手が出にくい金額ではあるので、容量は極端に少なくていいので、例えば100GBで、スパムフィルタは5個のみ、といったライトなビジネスプランを月額2千円くらいで作ってくれたらいいなぁ、、と思ったりしました。